ボクシング日本選手18人目の2階級制覇を果たしたWBC世界フライ級王者・寺地拳四朗(32=BMB)が“深い”悩みを明かした。
7日に世界戦勝利後、恒例となった京都の地元自治体への「御礼参り」を行った。宇治市役所、久御山町役場と回り、最後の城陽市役所で取材に応じた。
日本選手歴代3位の世界戦15勝を誇る実力は折り紙付き。その一方で私生活は…。年明け1月6日には33歳の誕生日を迎える。おせっかいは承知で「結婚」への興味と意欲を聞いた。
ストレートな答えが「まったくないんですよね…」。厳しい減量を伴うボクサーは、食事など生活面をサポートしてもらうことから早くに結婚する選手が多い。“カリスマ”辰吉丈一郎は21歳、“モンスター”井上尚弥も22歳で伴侶を得た。しかし、拳四朗はその予兆もないという。
練習拠点を三迫ジムに置き、東京住まいで長い1人暮らしが続く。あらゆる家事をいとわず、何でもこなす。特に料理。最近は「スパイスカレー」にはまっているという。「自分でいろいろなスパイスを調合して作ってます。めちゃうまいんです。これってやばいですよね」。
どちらかといえばかわしい、アイドル系のルックスから女性がほっとくわけはない。しかし、2階級王者に結婚願望がない。今は愛猫のノルウェージャンフォレストキャット「モフ」とのラブラブ生活。試合が終わって、最高の癒やしが愛猫と過ごす時間で十分に満足している。
「今は(結婚は)考えられないですね。ボクシングをやることで精いっぱい。そういうことを考えるのは引退してからになるのかな」。現役の区切りも、現時点で自身では「35歳」とイメージしている。フライ級で4団体統一、さらに3階級制覇も見据え、少なくともあと2年はボクシングに集中する。その後、拳四朗の「未来予想図」にも注目したい。【実藤健一】