【日本ハム】現役ドラフト入団吉田賢吾は守備位置こだわらず「打撃生かすため」新庄監督DMに奮起
どこでも守ります。現役ドラフトでソフトバンクから加入した日本ハム吉田賢吾捕手(23)が13日、エスコンフィールドで入団会見に臨んだ。長打も打てて小技もできる打撃が持ち味の新戦力は、1軍戦力となるために守備位置はこだわらない。背番号は「60」に決定し、新庄監督からは殻を破ってほしいとメッセージをもらった。
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北の大地で覚醒する。吉田は入団会見で「まずは自分の生きる道を、いち早く見つけたい」と言った。ウエスタン・リーグでは2年連続で打率3割以上をマークした打撃センスの塊は、覚悟を示した。
吉田 自分の持ち味は打撃。サインプレーにも絡めるような小技から長打まで、全てにおいてチームに貢献していきたい。打撃を生かすために、自分の守る場所も確立していかないといけない。どこでも守ろうっていう気持ちです。
捕手登録だが、今季は主に一塁を守った。新天地は郡司やマルティネスのような攻撃型捕手が違うポジションで躍動。自身も飛躍できそうな土壌があるだけに、来春キャンプでは「先輩後輩にかかわらず、いろんな知識を持っている方のところに行って(話を聞き)どんどん自分に取り入れたい」と積極的に動いて自らの可能性を広げる。
指揮官からのメッセージにも気持ちが奮い立った。ソフトバンクでも同僚だった水谷からの助言で、しばらく会うタイミングがない新庄監督にインスタグラムでDMを送った。その返信は、「殻を破る選手になってほしい」「野球だけじゃなく人間性や練習の態度も見ている」という内容だった。
吉田 SNSでやりとりするのが、すごく特殊な感じだったんで、ちょっと不思議な感じではありました。本当にファイターズに入るんだっていう実感がすごく湧いてきたのと同時に必ずやってやるぞっていう強い気持ちになりました。
今オフは退寮して福岡市内に引っ越し、1人暮らしを始めたばかりだった。「やっと段ボールを開け終わって、これからって時だったので…もう1回しまい直します」。再び新居探しから引っ越しも予定するなどバタバタする日々は続くが、千載一遇のチャンスを逃すわけにはいかない。「ファンのみなさんの心に刺さるような選手になりたい」。なりふり構わず“現ドラ・ドリーム”をつかむ。【木下大輔】
◆吉田賢吾(よしだ・けんご)2001年(平13)1月18日生まれ、横浜市出身。横浜商大高では1年秋からベンチ入りも、甲子園出場なし。桐蔭横浜大では神奈川大学リーグでMVP2度。22年ドラフト6位でソフトバンク入団。23年10月1日日本ハム戦で初出場。今季7月5日楽天戦でプロ初安打。推定年俸850万円。181センチ、94キロ。右投げ右打ち。