法大が子どもたちに球場を開放 青森出身の藤森粋七丞と横浜出身の小川大地、それぞれの遊び場は

  • 開放されたグラウンドでドッジボールを楽しむ法大野球部員と子どもたち
  • 「遊び場」イベントの感想を言った子どもに大歓声を浴びせる法大野球部員たち(撮影・金子真仁)
  • 「遊び場」イベントの感想を言った子どもに大歓声を浴びせる法大野球部員たち(撮影・金子真仁)

東京6大学野球連盟による社会連携アクション「野球部グランドで選手たちと遊ぼう!」が14日、法大、明大、立大で開催され、地域の子どもたちと野球部員たちがグラウンドで交流した。15日は早大、慶大、東大で開催される。

野球のグラウンドが子どもたちの「遊び場」になった。法大の野球部員たちもいろいろな“原風景”から集まっている。

藤森粋七丞投手(3年=青森山田)は青森・五所川原の出身だ。「公園とか原っぱでしたね。野球とかサッカーとか。ゲームやる子もいましたけど、僕の周りは外で遊ぶ友達ばっかりで」と懐かしむ。

ケガもした。「公園の滑り台から落ちたり、なんか回る遊具があって、ぶら下がってたら落ちたり」。そんな少年時代だった。

小川大地内野手(1年=大阪桐蔭)は横浜・野毛の出身だ。みなとみらいも近く、ビルが多い。野毛山動物園近くまで坂を上るのは大変だから、遊ぶ場所を探すのも大変だった。

「公園で思い切りっていう記憶はあまりないですね。公園もボール使うの禁止だったりして。怒られる覚悟で使って、本当に怒られて」

藤森に「もしそういう環境で自分も育っていたら?」と尋ねた。「まじで想像つかないですね。遊べる場所がないなら、たぶんあまり外で遊ぶこともなかっただろうし、野球もあまり知らないままこの年になっていたかもって思います」。小川の原風景に少し驚いた表情を見せつつ話した。

法大のグラウンドのある川崎・武蔵小杉もこの20年で景観ががらっと変わり、駅前にはタワーマンションが立ち並ぶ。航空写真で眺めても、法大グラウンドはかなり広い“遊び場”だ。

3年生の藤森はドッジボール班の責任者として盛り上げた。1年生の小川は「一緒に遊ぶ」を目的にあちこちで子どもたちとふれあった。少年時代を懐かしみながら、自身が大人になったことを知る、大事な1日になった。【金子真仁】