【解体新書】5年ぶり復帰のDeNA筒香嘉智を解剖 さすがの技術と戸惑いのはざまで

4月にDeNAに復帰した筒香嘉智外野手(32)の打撃フォームを、日刊スポーツ評論家の宮本慎也氏(53)が分析しました。19年オフにポスティングシステムでレイズに移籍し、5年ぶりのNPB復帰。7月には左肋骨(ろっこつ)の疲労骨折による離脱もありましたが、ここまで6本塁打を放ち、チームに貢献してきました。

プロ野球

◆筒香嘉智(つつごう・よしとも)1991年(平3)11月26日、和歌山・橋本市生まれ。横浜高では1年生から4番を任され、2年春夏に甲子園出場。高校通算69本塁打。09年ドラフト1位で横浜入団。14年から6年連続20本塁打以上を放ち、16年には自己最多44本塁打、110打点を挙げ本塁打王と打点王に輝いた。ベストナイン3度。15年プレミア12、17年WBC日本代表。19年オフにポスティングシステムを利用しレイズと2年総額1200万ドル(約13億2000万円)で契約。ドジャース、パイレーツ、ブルージェイズ(マイナー契約)を経て、23年はレンジャーズとマイナー契約を交わしたが6月に退団。米独立リーグのスタテンアイランドでプレーした後、ジャイアンツとマイナー契約を結んだ。24年はジャイアンツの春季キャンプに招待選手として参加。4月16日に5年ぶりのDeNA復帰が発表された。185センチ、102キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸3億円。

活躍できるのか?

5月19日の中日戦で、投手は左腕の斎藤綱記。1ボールから真ん中やや低めの119キロのスライダーを右翼線へ二塁打したもの

5月19日の中日戦で、投手は左腕の斎藤綱記。1ボールから真ん中やや低めの119キロのスライダーを右翼線へ二塁打したもの

■連続写真を拡大して、スライドで確認しながらご覧ください!

日本球界に復帰した筒香が、どれぐらいの活躍をするのか、楽しみにしていたファンは多いだろう。

メジャー移籍前の筒香といえば、日本を代表する長距離打者だった。しかし少し申し訳ない言い方になってしまうが、メジャーではいまひとつで終わっている。再び戻ってきた日本球界で活躍できるのか? そんな〝問い〟を念頭に置き、バッティングフォームを解説していこうと思う。

全体的に見た印象は「まだ日本の投手に戸惑いを感じているな」と感じさせるフォーム。この連続写真は5月19日の中日戦で、投手は左腕の斎藤綱記。1ボールから真ん中やや低めの119キロのスライダーを右翼線へ二塁打したものだ。

本文残り66% (1597文字/2410文字)