【虎番秘話】静岡の「事件」にヘディング失策も…佐藤輝明の絶妙な鈍感力/連載〈1〉
岡田阪神から藤川阪神へ―。日刊スポーツは阪神担当記者5人がシーズン中に書き切れなかった話題をつづる「虎番リポート 特別版」を連載します。第1回は中野椋記者が佐藤輝明内野手(25)のプロ4年目を振り返ります。苦悩の中でもブレなかった思い、藤川球児新監督(44)のもとで期待することなどをお伝えします。
プロ野球
◆佐藤輝明(さとう・てるあき)1999年(平11)3月13日生まれ、兵庫・西宮市出身。甲東小1年から甲東ブルーサンダースで軟式野球を始め、6年ではタイガースジュニアに参加。甲陵中では軟式野球部。仁川学院では通算20本塁打で甲子園出場はなし。近大を経て、20年ドラフトで巨人とソフトバンク、オリックスと4球団競合の末、阪神から1位指名を受け入団。左打者では史上初となる新人から3年連続20本塁打。23年は打率2割6分3厘、24本塁打、自己最多の92打点。今季は120試合に出場し、451打数121安打で打率2割6分8厘、16本塁打、70打点。187センチ、96キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1億5000万円。
「僕、ヤジとかは気にしないので」
〝事件〟が起きたのは5月下旬のことだった。
阪神2軍はくふうハヤテとのウエスタン・リーグ3連戦で静岡遠征に出ていた。
再調整中だった佐藤輝も同行。
そこで重大な忘れ物に気がついた。
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