【虎番秘話】森下翔太が2軍降格で取り戻したもの…恩師の教えを胸に/連載〈3〉

岡田阪神から藤川阪神へ―。日刊スポーツでは阪神担当記者がシーズン中に書き切れなかった話題をつづる「猛虎リポート特別版」を連載します。第3回は村松万里子記者が森下翔太外野手(24)の今季を振り返ります。2年目で73打点、16本塁打とチーム2冠。得点圏打率も大山に次ぐ3割5分1厘と勝負強さを発揮した。2年目のジンクスを打ち破り、打線に欠かせない主軸へと飛躍。その変化に迫ります。

プロ野球

◆森下翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、横浜市出身。東海大相模では1年夏からベンチ入り。甲子園は3年春4強。高校通算57本塁打。中大ではDeNA牧の2学年後輩になり、1、4年時に大学日本代表に選ばれた。22年ドラフト1位で阪神入団。今季は129試合に出場し、458打数126安打で打率2割7分5厘、16本塁打、73打点。182センチ、89キロ。右投げ右打ち、今季推定年俸3800万円。

短く持ったバット

広島戦の8回表2死二塁、阪神森下翔太は左前に同点適時打を放つ=2024年9月27日

広島戦の8回表2死二塁、阪神森下翔太は左前に同点適時打を放つ=2024年9月27日

首位巨人に優勝マジック3が点灯する中、森下は逆転Vへまだ諦めていなかった。

9月27日の広島戦(マツダスタジアム)。

1―2の8回2死二塁。

追い込まれてからバットを短く持った。

154キロ直球をコンパクトに振り抜き、打球は三遊間を破った。

試合はサヨナラ負けを喫したが、同点打にほえた。

「よりコンパクトに、アジャストできるような形を取ってます。体も疲労が来て、キレも出なくなってきてると思うので、工夫はしてます」

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