【GPシリーズ会見】十人十色の今季テーマ… 初司会の宇野昌磨さんから「失敗のススメ」
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズへ向けた記者会見が9月30日、都内で行われました。男子は鍵山優真、山本草太、三浦佳生、佐藤駿、友野一希、女子は坂本花織、千葉百音、吉田陽菜、渡辺倫果、三原舞依の計10人が登壇。5月に競技から引退した宇野昌磨さん(26)が、松岡修造さん(56)とともに初司会に挑戦しました。ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪を控えたプレシーズンへ向けた宇野さんのメッセージ、そして各選手が「テーマ」を語りました。(敬称略)
フィギュア
(選手入場の前に司会の2人が登場)
松岡 もう僕はいつもこの場所でしょ。昌磨さんに選手として聞いてきたわけですよ。これ、全く違う立場、選手に対して話を聞いていく。今、どんな雰囲気でしょうか。
宇野 そうですね、いつもは本当に自分の話をたくさんするだけだったので、あまり緊張しなかったんですけれども。また景色もすごく変わって、めちゃめちゃ、そして修造さんの隣で圧を感じながら、緊張しながらやっていきたいと思っています。
松岡 今日はより圧をかけてみますけども。今日は僕が段取りよく進めていきますよ。選手に対して質問、選手に対しての思いっていうものを、まだフレッシュなので、宇野さんの思いも聞かせてください。
宇野 よろしくお願いします。
司会 それでは、今シーズンを彩る選手の皆様の登場です。まずは男子選手の皆さんです。
松岡 これ、ちょっといつもと格好が違うのか! 皆さんどうですか。衣装が色々ありますが、見ててどうですか。
宇野 いつも氷上で着ている衣装とはまた違って、違った雰囲気のですね。普段は見ない格好ですね。
司会 では続いて女子選手の皆さんです。
宇野 バンケットみたいですね。
松岡 今日は特別なものを着てもらっております。それぞれ1人ずつ今シーズンのテーマを掲げてってもらうんですが、テーマの言葉を聞いて、スタイリストさんが特別にそのテーマに合わせた洋服を作り上げてくれたんですよ。こんな今までなかったです。
宇野 そうですね。僕も何度かこの場に出させてもらったんです。こういうのは初めてですね。
松岡 では思いを聞いていきたいんですが、まずですね、選手の今シーズン、グランプリシリーズ、ファイナル、全日本、そして世界選手権まで続いていきます。そのテーマなんですが、まずは昌磨さんに聞きたいです。やっぱりオリンピックの1年前、大事な大事なシーズンです。そこで必要なこと、皆さんに対してメッセージがありますね。先ほど書いてらっしゃったので。よろしくお願いいたします。
宇野 「失敗」と書かせていただきました。失敗という言葉はすごくポジティブな言葉ではないんですけれども、やはりオリンピックのプレシーズンということもあるので、たくさんの選手が挑戦するシーズンでもあると思います。挑戦にはやはり失敗がつきものですし、でも成功よりも失敗から学ぶことの方が僕、現役時代多かったので。皆さん、この失敗ということに全くマイナスな気持ちを考えずに、より成長するチャンスだと思って、全力で失敗して成長してくださいという気持ちを込めて書かせていただきました。
松岡 ちょっと坂本さん、なんか今拍手が入りましたね。今聞いてどんな思いですか。
坂本 本当におっしゃる通りだと思うんですけど。良いことばっかりじゃわからないこともたくさんあるし。失敗したからこそ、いろんな気持ちが芽生えると思うので。本当に失敗って大事なこと。もちろん怖いですけど、失敗することも恐れるんですけど、でも本当に失敗って大事だなっていうのを改めて思いました。
松岡 でも、今シーズンだからこそ、オリンピックまでの1年前だからこそ、その失敗ですね。
宇野 そうですね。よりたくさんの選手が挑戦を掲げるシーズンだと思うので、それには失敗がどうしても。僕も失敗したくないっていう気持ちが選手時代が多かったんですけれども、失敗を受け入れた時こそ、より成長のチャンスということで。本当に皆さん全力で挑戦していただければなと思っています。
松岡 この流れで1人ずつ聞いていきたいと思います。まずは、友野さんからお願いします。
友野 「羽化」です。今シーズンのフリーが「バタフライ」という曲を使ってるんですけど、オリンピックシーズンに向けて、今年プレシーズンということで、この中だと最年長っていう形になって、ベテランって言われるんですけど、僕は今が一番成長期だと思ってて。今年、さなぎから成虫になって、蝶になって、来シーズン羽ばたいていきたいっていう気持ちで。今年は完成の直前と言いますか、になる段階かなっていうので。
松岡 この言葉もものすごくワクワクしてきました。どう取りましたか。
宇野 そうですね、僕も現役時代、どんどん年齢が重なっていったんですけれども、若い時だけではなく、友野くんと同じで、自分が年齢には関係なく、より成長できるシーズンにしたいという、毎年心がけてやっていたので。もちろん素晴らしいスケーターですけれども、より成長したいんだなっていう意欲が見えますね。
松岡 「バタフライ」楽しみにしています。では、三原さん、行きましょうか。
三原 「Gorgeous」と書きました。特にフリーなんですけど、「Red Violin」の音楽で、振付師のデイビット(・ウイルソン)さんから「ゴージャスになってほしい」と言っていただいて。テーマに書かせていただきました。
松岡 ゴージャスというイメージで洋服も作っていただいたんですが、どうですか、着てみて。
三原 本当にこういうすてきなドレスを着る機会ってなかなかないので、楽しみにしてたんですけど。すごくすてきなドレスで、すごいテンションマックスです。
松岡 ゴージャスっていうテーマってどう思いますか。
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