【島田高志郎の言葉】「昔の方が…」ジャンプ、バックフリップへのまなざし/現地限定

【アンジェ=松本愛香通信員】グランプリ(GP)シリーズで初の表彰台となる2位となった島田高志郎(23=木下グループ)が、フリーから一夜明けてスケートに対する熱い思いを語りました。

バックフリップ解禁の話題、大学での学び、独自の競技観。現地取材メディア限定のやりとりを「島田高志郎の言葉」としてお届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第3戦フランス杯>◇11月3日◇フランス・アンジェ

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

「一番に倒すべきは自分」

フリーから一夜明け

―初メダルの気持ちはいかがですか

たくさんの周りの方からのおめでとうというメッセージで、やっと良かったなと。結果を出す意義というのを感じました。アスリートである以上、結果を求めて小さいころからやり続けていたので、自分自身はあまり結果を気にしないスタンスでありつつも、実際に良い結果を得られた時の周囲の反応が自分を喜ばせてくれるのだと思いました。

男子フリーの演技後、ステファン・ランビエル・コーチ(右)と得点を確認する島田高志郎(共同)

男子フリーの演技後、ステファン・ランビエル・コーチ(右)と得点を確認する島田高志郎(共同)

―ステファン・ランビエル・コーチも喜んでいました。コーチが裏で泣いていたのですか

今までがフラッシュバックしたというか。本当に情熱がすごくて、愛情深くて、ずっと自分の隣にい続けて下さっていたので。ショートが終わった後にも、自分だけでなく、ステファンの方が自分に結果を残して欲しいと思っていることをひしひしと感じていました。今回は「狙いにいくぞ」というスタンスで、強い言葉を投げかけてくれたので。皆さんにとってはあまり記憶に残る大会ではなかったかもしれないですけど、自分にとってはすごく記憶に強く残る試合になったと思います。

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

―ステファン・コーチへの憧れを持って海外へ行った面もあったと思いますが、日本選手が若いうちから海外でトレーニングする方は多くない中、あらためてその理由について教えてください

最初のきっかけは日本での環境が変わるということで。もともと教えていただいていた長沢コーチが岡山から滋賀の方に移ることとなり、その時に自分も90%くらいはついていく予定で。本当に信頼しているコーチなので、ずっと長く恩を受けましたし、ついていこうと決まっていたところなんですけど、やっぱり環境だったりとか、自分がけがが多い状況だったりを考え、ステファンのところに振り付けに行って、もともとその前にもお会いしていたけど、コミュニケーションをたくさんとってスイスとシャンペリーの良さを存分に現地で感じたことが行こうと思ったきっかけでした。

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

エキシビションで演技する島田高志郎(共同)

―今は大学は卒業しましたか

まだ通信制なので、昨日も大会が終わってから課題がということでずっとカタカタやっていました。本当にまだゆっくり勉強しつつ、常に学ぶことは大事だと思いますので、卒業までちゃんとこぎつけるか分からないですけど、しっかり時間をかけて自分の学びたいことを学んでいこうと思います。

―同世代は大学4年生の年が節目で決断を迫られる時ですが、島田選手はいかがですか

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