【特別インタビュー】ステファン・ランビエル氏〈下〉~独自の指導スタイルと未来~

フィギュアスケート男子で2006年トリノ五輪(オリンピック)銀メダルのステファン・ランビエル氏(39)は、スイス・シャンペリーを拠点にコーチングを行っています。

日刊スポーツ・プレミアムはグランプリ(GP)シリーズ第3戦フランス杯開幕日の11月11日、会場のフランス・アンジェで単独インタビュー。現在の思いを伺いました。

2回連載の下編は自身について。コーチングにおけるポリシー、音楽や映画、数独に親しむプライベートな部分、将来の夢を聞きました。

フィギュア

単独インタビューに応じたランビエル氏(撮影・松本愛香通信員)

単独インタビューに応じたランビエル氏(撮影・松本愛香通信員)

「時間の概念が年とともに変わった」

―ジャンプと表現のバランスについて、どのようにお考えですか

こんにち、ジャンプの重要性は、フィギュアスケートにおいて、おそらくあまりにも評価され過ぎていると思う。よって表現力やパーソナリティーを十分、前面に出してないシステムとなっている。スケーターたちには非常に偉大なパーソナリティーがあるけれど、これを測るのは、非常に難しい。よってジャンプを成功すると点数をもらえるけど、パーソナリティーがあってもポイントはもらえない。だから選手たちは、少し感情面が弱くなって、この犠牲はとても残念だと思う。ソリューションは何かって? 私には分からない。たくさんのアイデアはあるけれど、分からないんだ。

世界選手権男子で初優勝し笑顔を見せる宇野(左)とステファン・ランビエル・コーチ(2022年3月26日撮影)

世界選手権男子で初優勝し笑顔を見せる宇野(左)とステファン・ランビエル・コーチ(2022年3月26日撮影)

―コーチとしては、どの点に重要性を置きますか

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