【ノーザンハピネッツ日和〈2〉】土屋アリスター時生、秋田に捧げる守備と髪色
秋田ノーザンハピネッツがアツい。昨季、ホームゲームの選手入場後にブースターの皆さんが秋田県民歌を歌う姿、CNAアリーナ☆あきたに響く歓声を見て聞いて、秋田のバスケットボールへの愛の強さを感じました。その熱量を、ブースターの皆さんに、まだ秋田ノーザンハピネッツを知らない人たちに伝えたい。不定期連載として、秋田ノーザンハピネッツにまつわるさまざまな話題をお届けしていきます。「ノーザンハピネッツ日和」第2回はB1大阪エヴェッサから新加入のPF土屋アリスター時生選手(28)。新天地で思い描くストーリーをひもときます。
バスケットボール
201センチ、スコットランドのエディンバラ生まれ
◆土屋アリスター時生(つちや・ありすたー・ときお)
1995年(平7)12月31日生まれ、兵庫県出身。葺合-大阪教育大-西宮(現B2神戸)-大阪-横浜BC-三遠-大阪を経て、今季秋田に加入。スコットランド人の父と日本人の母のもと、スコットランドのエディンバラで生まれ、3歳のときに兵庫県西宮市に移り住んだ。ポジションはパワーフォワード。201センチ、101キロ。
大阪から新加入、リバウンドで存在感
7月末の入団会見で、土屋は引き締まった表情で誓った。
「まずはプレータイムをもらうところから。必死でプレータイムをもらって、ただ出るだけでなく、勝利につながる選手になっていかないといけない」
土屋の目には、秋田が「自分に合うバスケットボールをしているチーム」と魅力的に映っていた。自身が自由交渉リストに出てから、秋田からオファーをもらい、前田顕蔵ヘッドコーチ(42)からどういうプレーをしてほしいか、明確に提示された。それが決め手の1つとなり、新天地に飛び込んだ。
昨季は大阪で、27試合に出場。1試合平均では3分20秒の出場にとどまっていた。しかし、プレシーズンに行われた東北カップでは3試合で46分1秒出場。入団会見で語った「前からどんどん当たっていくディフェンスは得意ですし、好きな部分。継続していきたい」という言葉通り、秋田らしさあふれる激しいディフェンスで存在感を示した。
準決勝のB2青森戦では9リバウンドもマーク。相手の外国籍選手に負けじとゴール下で体を張った。試合後には「自分たちはディフェンスが武器。ディフェンスの最初はオフェンスリバウンドから始まる部分もあるので、僕が(リバウンドに)行くことによって、向こうが簡単に取れずに速攻にはつながらない」と振り返り、秋田のバスケットにフィットしている確かな手応えも感じた。
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