【小林大悟】PKで敗れたものの、最大限やりきった モドリッチより際立っていた遠藤航の存在感
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- 日本対クロアチア 前半、競り合う遠藤航(右)(撮影・横山健太)
<FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会:日本1(PK1-3)1クロアチア>◇決勝トーナメント1回戦◇6日◇アルジャヌーブ競技場
日本はW杯4試合を通して、素晴らしい戦いぶりだったと思う。史上初のベスト8へ、グループリーグと変わらない、耐え忍ぶ戦いを貫いた。攻め急いで隙を突かれて失点するよりもずっといい。PKで敗れたものの、最大限やりきった。
MF遠藤航の存在感が光った。前半41分にはペナルティーエリア内で左足で狭いスペースの鎌田へのスルーパスで決定機を演出した。後半12分にはペナルティーエリア外から枠内へミドルシュート。GKにはじかれたが、攻撃での存在感を示した。元々、デュエルが強く、ボール奪取には定評のある守備的な選手。そこに加えて攻撃でもチームに貢献できるなら、スペシャルな存在になれる。この試合だけに限ればクロアチアのMFモドリッチよりも際立っていた。
本コラムの第1回で、パスもドリブルも一級品のオランダ代表MFデヨングを「異質」と表現した。超一流は1つの武器だけでなく、複数の武器がある。この試合の遠藤のように、攻撃でも守備でも存在感のあるパフォーマンスを継続的に発揮できれば、日本人でも超一流に近づくことができる。そういった選手が1人でも増えれば、4年後、もっと上に行けるかもしれない。(小林大悟=元プロサッカー選手、元日本代表MF)
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- 日本対クロアチア PK戦、肩を組むベンチメンバー(撮影・横山健太)
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- 日本対クロアチア PK戦の末に敗れた森保監督(中央右)は吉田と握手(撮影・パオロ ヌッチ)
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- 日本対クロアチア PK戦の末、クロアチアに敗れ肩を落とす吉田(中央)(撮影・横山健太)
プロフィル
◆小林大悟(こばやし・だいご)1983年(昭58)2月19日、富士市生まれのMF。清水商を卒業後は東京Vに入団。06年に大宮へ移籍。同年8月に日本代表オシム監督(当時)の目にとまり、トリニダード・トバゴ戦でA代表デビュー。ノルウェーやギリシャの欧州を経て11年には清水に移籍。13年からはアメリカのクラブを渡り歩いた。広い視野とパスセンス、繊細なタッチを武器にするテクニシャン。11月に現役引退を表明。J1通算223試合18得点。国際Aマッチ1試合0得点。
▼小林大悟が日刊スポーツ公式YouTubeチャンネルのドキュメンタリー映像に登場。恩師のもとへ引退報告に向かった様子や、プロとしてのキャリア、引退を決断するまでの心境を赤裸々に語っている。
https://www.youtube.com/watch?v=E7sAg_zIBsA