フランスの専門誌「フランス・フットボール」が、新型コロナウイルスの影響により2020年のバロンドール受賞者を選出しないと決めたことに対し、ポーランドから怒りの声があがっている。

その理由は、バイエルン・ミュンヘンに所属するポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキが、同賞獲得候補の最右翼だったため。ドイツの大衆紙「ビルト」によると、ポーランド最大のスポーツ紙「PrzegladSportowy」のマチェイ・カリシュク記者は「心の底から失望している。誰もがレバンドフスキのバロンドール獲得を期待していた」と切り出し、「メッシやC・ロナウドが低調だった一方、レバンドフスキは多くのゴールを決めるなど素晴らしい1年を過ごした。彼こそが受賞にふさわしい人物だったんだ。中止の理由については、まったく理解できない。フランス以外の(ほとんどの)国ではサッカーが行われていた。これはフェアではない。もしかしたらレバンドフスキにとっては今年がバロンドール獲得のラストチャンスだったかもしれない。でも彼は今頃、さらにモチベーションを高めているはずだ。バイエルンで欧州CL優勝を手にするためにね」と語った。

またカリシュク記者以上に怒り心頭だったのは元ポーランド代表GKヤン・トマシェフスキ。現在72歳の同氏は「21世紀に入って最もバカげた話だ! オスカーやノーベル賞が中止になることはない。本当に信じられない!」と、憤りを隠さなかったという。