元ラグビー日本代表プロップで「バズ」の愛称でファン、選手から愛される浅原拓真(32=日野)がラグビー日本代表選手の似顔絵と裏話をワールドカップ(W杯)日本大会の期間中に随時、紹介しました。最終回はフランカーリーチ・マイケル主将(31=東芝)です。

元日本代表・浅原拓真が描いたリーチ・マイケル
元日本代表・浅原拓真が描いたリーチ・マイケル

みなさん、「バズ」浅原です。日本代表のみんなには、本当にお疲れさまと言いたいです。プレッシャーの中で、すごい戦いを見せてくれました。10回目を迎えたこのコラムも、ついに最終回です。締めくくりは、われらがキャプテン、リーチ選手のないしょ話。

誰からも愛され、尊敬されるマイケルですが、普段は本当におちゃめなんです。ある時期「バズ、おれ、はげてない?」と薄毛を気にしていました。私は「もともと短いから分からない」と受け流していたのですが、ある日、頭頂部だけをそって練習にきたのです。まるでカッパ…。分かりづらいボケのせいで、クラブハウスは、「えっ!?」と微妙な空気に包まれ、みんな練習に身が入りませんでした。「自分でそったんだけど…」。小さな声でネタばらしをする姿には、優しさが詰まっていました(笑い)。

少し、まじめなお話も。マイケルには接する人がファンになってしまう特別な力があります。誰よりも率先してしんどいことをやる。勝つために、ハードワークを当たり前にしたのがマイケル。口べただけど、気遣いの人。相手を良く変えてあげたいと思うから、仲間にも厳しいことが言える。少し猫背なあの背中をみんなが見ていたから、今の日本代表があるのだと思います。お疲れさま。マイケルと一緒にラグビーができて誇りに思うよ! みなさん、次はトップリーグの会場でお会いしましょう!(元日本代表プロップ・浅原拓真)

13日のスコットランド戦の試合後、田中(中央)と喜びを分かち合うリーチ(右)。左は山中(撮影・狩俣裕三)
13日のスコットランド戦の試合後、田中(中央)と喜びを分かち合うリーチ(右)。左は山中(撮影・狩俣裕三)