日本人球宴史
イチロー
- 5回、球宴史上初となるランニング本塁打を打ちMVPに輝いたマリナーズのイチロー=米・サンフランシスコAT&Tパーク(2007年7月10日オールスター戦より)
メジャー1年目の01年に新人として史上初めて両リーグを通じてファン投票最多票を得た。7月10日、地元セーフコフィールドでア・リーグの1番・中堅でスタメン出場、初打席初安打、1盗塁を記録した。1回、イチローの入団前にマリナーズで背番号51をつけていたランディ・ジョンソン(Dバックス)と対戦し、一塁線へ内野安打。直後に二盗も決めた。第2打席は朴(ドジャース)に二ゴロ、第3打席はハンプトン(ロッキーズ)に三ゴロで3打数1安打だった。
02年も2年連続で両リーグ最多票を得た。7月9日、ウィスコンシン州ミルウォーキーのミラーパークでア・リーグの1番・右翼で先発出場、2打数無安打だった。1回、シリング(Dバックス)と対戦し、初球の151キロ直球を振り切ったが一塁手正面のゴロに終わった。第2打席はビドロ(エクスポズ)の好守に阻まれ二ゴロに倒れ、4回の守りから交代した。
03年も両リーグ最多票を得た。新人からの3年連続最多得票は、出場選手が現行形式のファン投票で選出されるようになった70年以降、初めて。この年から導入された選手らによる投票でも外野手部門でトップとなった。7月15日、シカゴのUSセルラーフィールドでア・リーグの1番・右翼で先発出場、1打数無安打、2四球だった。1回、シュミット(ジャイアンツ)と対戦。2年連続で初球の内角直球を振り切ったが、一塁手正面のゴロに倒れた。この年から勝ったリーグの優勝球団にワールドシリーズの開幕権(4試合主催権)が与えられるとあって、3回1死の第2打席はウルフ(フィリーズ)、5回1死の第3打席はオルティス(ブレーブス)に警戒されての連続四球。3回は先制のホームを踏んだ。また、守備でも4回にプホルスの右中間の飛球を走りながらジャンピングキャッチする美技を見せた。松井との右中間コンビについて「やっぱりいいものだなあ、と思った。何年かたってから思い出すでしょうね」と感慨深げに話した。
04年も4年連続でファン投票で選出された。松井(ヤンキース)を逆転し外野手部門3位。A・ロッド、ラミレス、ボンズの5年に続く連続選出となった。選手による投票でもゲレロ、ラミレスに次ぐ高得票を得た。7月13日、ヒューストンのミニッメイドパークでア・リーグの1番・中堅で先発出場、4打数1安打1得点。1回にクレメンス(アストロズ)の出はなをくじく二塁打を放った。カウント0-2から3球目。実はカウントが有利になったことで「少し角度をつけようか…」と、本塁打を狙っていた。つまった分、届かなかったが、ライトポール際で切れることなくワンバウンドしてフェンスに当たった。この一打をきっかけにア軍はこの回一挙に6点を奪った。第2打席はコルブ(ブルワーズ)に一ゴロ、第3打席は3回2死満塁でランディ・ジョンソン(ダイヤモンドバックス)相手に一ゴロ、第4打席はパバーノ(マーリンズ)に三ゴロ。5回裏の守備から退いた。
05年はファン投票ではなく監督推薦で、5年連続出場を果たした。7月12日、デトロイトのコメリカパークで、日本選手初の打点を記録した。途中出場の4回裏1死二、三塁。カウント0-3からボール球をカット。5球目を強振し、バットを折りながら右前へ2点タイムリーを運んだ。「球宴で四球はつまらない」というサービス精神に、最多安打記録保持者の誇りを見せた。第2打席は凡退し、2打数1安打2打点だった。
06年は2年ぶりにファン投票で選出され、6年連続出場。7月11日、ピッツバーグのPNCパークで「1番右翼」で先発出場した。試合前には出場選手たちが開催都市をパレードする「レッド・カーペット・ショー」が行われた。選手と両監督が、家族と一緒に約60台のシボレー車に分乗。約560メートルに渡って敷かれた赤いカーペットの上を、球場までパレードした。現地時間の午後3~4時に行われ、約4万人の大観衆を集めた。イチローも弓子夫人と参加し、声援を浴びた。もっとも試合ではナ・リーグ投手陣の前に3打数無安打に終わった。第1打席は空振り三振。これが6回目の出場で初めての三振。第2打席は右直。第3打席は遊ゴロだった。
07年もファン投票で選出。7月10日、サンフランシスコのAT&Tパークで「1番中堅」で先発出場、日本人史上初の本塁打を放ち、MVPに輝いた。第1打席はピービ(パドレス)と対戦し、右前安打。第2打席でもシーツから技ありの左前安打。そして第3打席。ヤング(パドレス)から右翼フェンスに当たるランニングホームラン。米球宴でのランニング本塁打は78回の歴史で初の快挙。この本塁打でア・リーグは2-1と逆転した。史上初の逆転ランニング2ランを含む3打数3安打。文句なしのMVP受賞だった。
08年もファン投票選出で出場した。7月15日、ヤンキースタジアムで「1番右翼」で先発出場。守備でファンをうならせた。4回表、プホルスが放った右翼線のクッションボールを処理すると、振り向きざまに二塁へ送球。正確なワンバウンドでの「レーザービーム」で、二塁打を狙った打者走者を刺した。「この場所で、ああいう打球がくるのは、僕なんだなと思いました」という、スターならではの“筋書きのある”好プレー。試合後は「イキそうになりました。気持ちよかったです」と話し笑わせた。バットの方は3打数1安打だった。
09年はファン投票選出で9年連続で出場。始球式のため球場を訪れたオバマ大統領と対面し、サインボールをゲットした。「ビッグファン(大ファン)」と言われたイチローは、大統領が見守る前で第1打席に右前打を放つなど3打数1安打。「オバマ大統領がすごかった。プレーよりどうしてもそっちが大きくなってしまいました」と振り返っていた。
10年はファン投票で10年連続の選出。「1番右翼」で先発出場。1打席目は遊飛。2打席目は空振り三振。2打数無安打でベンチに下がった。1回の守りでプホルス(カージナルス)が放った右中間への打球をランニングキャッチし、スタンドを沸かせた。「オールスターはいつも特別です。(物足りなさは)ない、ない。時間じゃないでしょう。18回延長やったら満足というものでもない。これがオールスターです」。わずか43分間の出場だったが満喫した表情だった。
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