【西武】実家のシーサーのように…獅子の“守り神”平良海馬のでかい目標「セーブ王&170キロ」

  • 途中帰京した武内のスペースを「ここに武内の写真入れてください」と空けてシーサーポーズをする西武平良海馬投手(左から3番目)ら(撮影・金子真仁)
  • 石垣島の散歩するにわとり「クロッキー」を背に自主トレする西武平良(撮影・金子真仁)
  • 故郷の沖縄・石垣島で自主トレする西武平良(撮影・金子真仁)

獅子の守護神になる。西武平良海馬投手(25)が19日、故郷の沖縄・石垣島で西武の後輩投手たちと行う自主トレを公開した。ここ2年間は先発投手を務め、今季はすでに西口文也新監督(52)からクローザー起用を明言されている。そんな中で掲げる個人目標は「セーブ王」と「170キロ」の2つ。沖縄の“守り神”シーサーのように最前線で堂々と、ライオンズの勝利を守り抜く。

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平良は「玄関には…」と上を向き、実家の記憶をたどる。曇り空に少しずつ青が増えてきた。「あるか。あったかなと思います」と答えた。話題に挙がったのは沖縄の守り神、シーサーのこと。平良も今季、西武の守護神になる。

「回ってきたところを全部抑えれば、セーブ王に近づけると思いますので」と明快だ。先発では抑制した出力も、1イニングなら話は別。最速160キロ右腕の目標球速は「170キロで」と大きく出る。「目標の数字言っちゃうとその手前で終わっちゃうので、170くらいにしときます」。1月の現在、球速は149キロまで出ている。

2年間の先発マウンドで学びも多かった。一番は「先発投手の気持ちも多少は分かったつもりなので」という“機微”の部分。「先発の人とコミュニケーション取りながら、いいチームにできたらいいなと思います」。でかい個人目標はもちろん、もうプロ8年目。チームの中の自分、もしっかり見えている。

武内夏暉投手(23)は左肘の張りで途中帰京したものの、今も後輩3人と亜熱帯の石垣島で過ごす。菊池雄星、高橋光成とこれまで1月は先輩投手に付いてきた。「僕も一流の選手に触れることで自分の意識が変わってきたので、それを今度は僕がみんなにやってあげられたら」。平良先輩は頼もしい。

思えば、少年時代に島の英雄だった大嶺祐太投手(元ロッテ)に会い、プロを身近に感じた。「いろいろなところでつながっていると思うので、本当にありがたいですね」という故郷への感謝を、チームでも体現する。シーサーはさておき、地元で人気の“散歩するニワトリ”ことクロッキーも自主トレを見学するような、穏やかな時間が流れている。【金子真仁】

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