<リオ五輪:柔道>◇10日◇男子90キロ級、女子70キロ級
ベイカー選手には持ち前のパワーに戦略が備わっていた。以前は力でねじ伏せる柔道で、力負けすれば思うような結果は出なかった。今年に入り、力の自己コントロールができ、試合時間5分内での流れを作ろうとしていると感じる。今まで組み手も、つかまれたら切って、切って、自分の形に持っていっていたが、今日は「そんなに受けて大丈夫かな」と思うくらい。
持たせても平気なのだろう。それにより無駄な力を使わない。ずっと力を込めたら1日5試合も戦えない。5分間をやり過ごすことができる戦略が必要で、力だけでは限界がある。ベイカー選手は若くしてそれを体得しているのだろう。
田知本選手は彼女を支えた方々の力を感じた。もともと過剰に重圧を自分に与えてしまうタイプ。不安な方に自分を持っていく。今日は初戦から動きは硬く、技が出なかった。ただ、支援した人々への思いが踏ん張らせた。金メダルをなんとしても持って帰るという背景が彼女の柔道から見えるようだった。(92年バルセロナ五輪金メダル)
日刊スポーツ リオ五輪評論家
古賀稔彦(柔道)
バルセロナ五輪金メダル「平成の三四郎」が日本柔道を解説。
伊東浩司(陸上)
10秒00の男子100メートル日本記録保持者が、躍動する日本の陸上を解説。
瀬古利彦(マラソン)
五輪2度出場、往年の名ランナーが日本の陸上を評する。
野口みずき(マラソン)
アテネ五輪金メダリストが長距離日本代表を解説。
高橋繁浩(競泳)
平泳ぎで五輪2度出場。テレビ解説でもおなじみの中京大教授が日本のスイマーを分析。
小谷実可子(シンクロ)
ソウル五輪銅メダリスト「永遠のマーメイド」が復活狙う日本のシンクロを解説。
池田信太郎(バドミントン)
「イケシオ」コンビでロンドン五輪出場。躍進する日本のバドミントンを解説。
米田功(体操)
アテネ五輪団体総合金メダリストが日本体操陣を分析。
セルジオ越後(サッカー)
ご意見番がサッカー五輪代表を辛口チェック。
秋田豊(サッカー)
W杯2度出場の熱血ディフェンダーがサッカー五輪代表を解説。
宮崎義仁(卓球)
2012年ロンドン五輪男子代表監督が、連続メダルを狙う日本の卓球を解説する。
伊藤華英(競泳)
高校生で日本代表入りし、美女スイマーとして五輪に2度出場。選手目線の細かすぎるエピソードを交えて競泳陣の奮闘ぶりを解説します。
高橋有紀子(バレー)
インドアで2度、ビーチで2度の五輪出場。4大会連続入賞という日本女子バレー界唯一の記録を持つ。2大会連続メダルを目指す日本のプレーを分析します。
植松鉱治(体操)
絶対王者・内村に最後に個人総合で勝った元鉄棒日本チャンピオンが、頂点を目指す体操ニッポンの演技を解説します。