<元五輪選手がおすすめするレシピ>
いよいよリオ五輪が開幕します。私も、16年前のシドニー五輪当時のことを思い出します。陸上女子1万メートルの日本代表に内定後、ケガに悩まされ、練習できない日々が続き、不安な気持ちでいっぱいでしたが、何とか大会には間に合い、スタートラインに立つことができました。
- シドニー五輪陸上女子1万メートル決勝で走る高橋千恵美さん
選手時代、チームに管理栄養士が不在でしたので、本を読むなどし、自分で食事管理をしていました。当時は体重管理がとても厳しく、「体重が増えたら走れない」と言われていたので、いつも気にしながら食事を摂っていました。あの時、食に対する知識があれば、貧血などに悩まされず、もっと良いコンディションを保つことができたと思います。そういう思いから引退後、管理栄養士になり、食生活の重要性を皆さんにお話ししていきたいと思っています。
これを読んでいる方の中で将来、日本代表やオリンピック選手になりたいと思っている方もいるのではないでしょうか。食事もトレーニングです。練習と同じく毎日の積み重ねですから怠らず、バランス良く栄養を摂りましょう。
さて、選手の皆さんは日々練習に励んでいる中で、1番の楽しみは食べることではないでしょうか。特に中高生の皆さんは、体の変化が著しい時期でもあります。成長に必要な栄養素をしっかり補い、練習に励みましょう。そして、食べる楽しさを忘れないで下さいね。
この時期は暑いので、食欲が湧かない時もありますが、食べないと栄養不足や疲労が蓄積しやすくなります。ちゃんと食べて夏バテしない身体を作りましょう。
今回は食欲が沸かなくてもスルッと入る「ナメコとオクラのとろろうどん」を紹介します。ネバネバ食材には、ムチンという成分が含まれ、胃の粘膜を保護する働きがあります。山芋はすり下ろすことにより、酵素の働きが活発になり消化促進や疲労回復、免疫力アップに優れています。エネルギー源となる糖質も補給できます。
オクラはカルシウム、ホウレン草は鉄を含んでいるので、ミネラルを補給できます。彩りが良く、食材はゆでるだけ。油を使わずとても簡単で、ヘルシーなメニューです。ぜひお試し下さい。【管理栄養士・高橋千恵美】
元五輪選手がおすすめ:ナメコとオクラのとろろうどん
- ナメコとオクラのとろろうどん
<材料(2人分)>
うどん(ゆで) 500g
山芋 160g
ナメコ 40g
オクラ 60g
鶏ささみ 140g
たまご 60g
ホウレン草 100g
ミニトマト 30g
刻みのり 少々
白ごま 少々
麺つゆ お好みで
<作り方>
(1)沸騰したお湯でうどんを温め冷水にとり、水けをきる。
(2)鍋に水を入れ、沸騰したら鶏ささみを入れ、そのまま10分放置する。火が通ったら、冷まし食べやすく裂く。
(3)卵をゆでる。殻をむき半分に切る。
(4)オクラは1~2分塩ゆでし、小口切りにする。
※ゆですぎるとネバネバが減少します。
(5)ホウレン草も1~2分塩ゆでする。流水にとって冷まし、4~5cmの長さに切る。
(6)山芋の皮をむき、すりおろす。
※山芋をむくと手がかゆくなるので、手に酢水につけると、かゆみ軽減となります。
(7)うどんを器に盛り、山芋、オクラ、ナメコの順に盛り付け、ゆで卵、鶏ささみ、ホウレン草、ミニトマトを添え、ごま、刻み海苔をのせ、お好みで麺つゆをかける。
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