【松生理乃の言葉】母のLINEに涙「自分を好きでいて」万感の巻き返し/現地限定 

ショートプログラム(SP)10位と出遅れた松生理乃(20=中京大)が、完成度高い演技で巻き返しました。

フリー今季自己最高の139・85点を記録し、合計192・16点で2位。フリーのイメージ通り天使になりきり、演技後は左拳を振り下ろして喜びを表現しました。

SPからの感情の変化を涙ながらに説明した、現地取材メディア限定のやりとりを「松生理乃の言葉」として、お届けします。

フィギュア

<フィギュアスケート:グランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダ>◇10月26日(日本時間27日)◇カナダ・ハリファクス◇女子フリー


順位選手名SPフリー合計
1坂本花織74.97126.24201.21
2松生理乃52.31139.85192.16
3吉田陽菜65.32126.05191.37
4キミー・レポンド66.94124.13191.07
5マデリン・シーザス65.28124.76190.04
6アリサ・リュウ67.68120.01187.69
7エリス・リン・グレイシー58.64123.73182.37
8カイヤ・ライター57.66104.66162.32
9エカテリーナ・クラコワ47.31114.76162.07
10サラ・モード・デュピュイ54.15106.31160.46
11ウィ・ソヨン47.8692.99140.85
12キム・イェリム56.1280.02136.14
女子フリーの演技をする松生理乃(共同)

女子フリーの演技をする松生理乃(共同)

表彰式で日の丸を掲げる松生理乃(撮影・藤塚大輔)

表彰式で日の丸を掲げる松生理乃(撮影・藤塚大輔)

コーチが泣いた演技

フリーを終えて

―振り返っていかがですか

昨日、ああいうふうな情けない演技になってしまって、その原因が自分でもよく分かっていなかったので、どう改善すべきか、あまり分からないまま今日を迎えてしまって、すごく緊張もしていたし、緊張っていうか何か一言声をかけられたら、全部泣いちゃうみたいな感じで…。友達とか母からきたLINEも全部見て「もうダメだ…」ってなって、すぐに涙が出てきちゃうような状態でした。集中できているかどうか、ちょっとあんまり分からなかったんですけど、フリーは本当にいっぱい練習してきたので「何も考えないようにしよう」と思って「練習通り、練習通り」というのを思ってやったのが、結果に出たかなと思うので、今日はそこが良かったと思います。

女子フリーで演技を披露する松生理乃(撮影・藤塚大輔)

女子フリーで演技を披露する松生理乃(撮影・藤塚大輔)

―ジャンプも全て降り、フリー139点が出ました

こんなに高い点数をいただけると思っていなかったですし、去年から3―3の数を減らして、難易度を下げているので、絶対にそんなに点数が出ないと考えていたので、点数が出た時はすごくうれしかったですし、回転不足とかマークも少なめに済んだのかなと思いました。すごく練習の成果が出せて、良かったなと思います。

表彰式で日の丸を掲げる、左から松生理乃、坂本花織、吉田陽菜(撮影・藤塚大輔)

表彰式で日の丸を掲げる、左から松生理乃、坂本花織、吉田陽菜(撮影・藤塚大輔)

―演技後に左手を振り下ろしましたが、あの時の気持ちはいかがですか

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岐阜県不破郡垂井町出身。2022年4月入社。同年夏の高校野球取材では西東京を担当。同年10月からスポーツ部(野球以外の担当)所属。
中学時代は軟式野球部で“ショート”を守ったが、高校では演劇部という異色の経歴。大学時代に結成したカーリングチームでは“セカンド”を務めるも、ドローショットに難がある。