日刊スポーツ評論家のセルジオ越後氏は、アウェー4戦全勝で年内最終戦を締めた日本に合格点を与えた。相手は2連勝中で2位狙いの中国だったが、敵地でドローさえも許さない完勝劇。首位独走の日本は、W杯8大会連続出場へ死角はないようだ。

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次の試合は来年3月のホーム2連戦か。日本は首位独走、もう2位が勝とうが負けようが、気にする必要がない。安心して年を越せるね。

この日の中国は3連敗スタートの後、2連勝でがぜん、やる気は満々。日本からは0-0で勝ち点1を取れれば御の字だった。でも、日本はドローさえ許さなかった。

1点を取られても、日本はすぐに取り返す。後半途中から試合を流し、中国もあまりボールを取りに来なかった。「日本に参った」という印象だね。中東を含め、敵地で無傷の4連勝締め。結果最優先のW杯予選では文句はないよ。

先発5人を変更し、インドネシア戦ほど中央からは崩せなかったけど、サイドからヘディングでの3得点は意味があるね。FWの小川だけじゃなく、DF2人(町田、板倉)で取った2点目といい、やはり高さで勝負できるのは魅力だ。

気になったのは、南野がインドネシア戦より目立たなかった。遠藤はボールを触ってるけど、守田みたいに前にいかない。それで展開力に欠けた印象はあったし、前半途中まで苦戦している理由だったな。

もちろん、アジアのレベルで勝っても喜べないのは分かっているよ。今大会から出場枠は8・5。予選が大味になってくるし、レベルの差がより出てしまう。日本の組もそうだし、他も韓国、イランが勝ち点を伸ばしている。結局は、アジアの強豪国は変わっていない。勝つべき国が上位に来ているだけだよ。(日刊スポーツ評論家)

【イラスト】日本のW杯アジア最終予選日程
【イラスト】日本のW杯アジア最終予選日程
日本対中国 前半、先制ゴールを決めた小川はジャンプしながらガッツポーズする。後方左は遠藤(撮影・河田真司)
日本対中国 前半、先制ゴールを決めた小川はジャンプしながらガッツポーズする。後方左は遠藤(撮影・河田真司)
日本対中国 前半、ヘディングで先制ゴールを決める小川(右から2人目)(撮影・河田真司)
日本対中国 前半、ヘディングで先制ゴールを決める小川(右から2人目)(撮影・河田真司)
日本対中国 後半、小川(左)が自身2ゴール目を決めガッツポーズする遠藤(中央)(撮影・河田真司)
日本対中国 後半、小川(左)が自身2ゴール目を決めガッツポーズする遠藤(中央)(撮影・河田真司)