カンビンこと菅敏(すが・さとし)です。ユニホームの色をブルーに変えた大谷翔平さんを追いかけ、今年も米国に戻って参りました。パワー全開、スマイル満開の姿をファインダー越しに見られる幸せをかみしめつつ、今シーズンも撮りまくります。このコラムでは、クスッと笑える写真や、旅で起こる楽しいエピソードなどもご紹介しますので、どうぞよろしくお願いします。
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10月5日、ドジャース対パドレスの地区シリーズがスタートしました。
レギュラーシーズン中であれば、ロサンゼルスとサンディエゴ、同じ南カリフォルニアのご近所球団同士、普段は穏やかな雰囲気が漂っています。しかし、世界一を目指すポストシーズンとなると話は別。絶対に負けられない一戦に、アウェイのファンは敵地に攻め込む緊張感を漂わせ、迎え撃つホームのファンも、いきなり罵声を浴びせたり、あちこちで小競り合いが起きたりと、球場内は一触即発の空気に包まれます。
この日、ドジャースタジアムのメディア開門時間を間違えて早く着いてしまった私は、近くの路上で時間をつぶしていました。すると、後ろから何やら騒がしい音が…。緊急車両?!事故か、火事か、それとも事件か?無数のサイレンが鳴り響き、パトカーが近づいてきます。バックミラーを覗くと、映画のワンシーンのように白バイが先導し、その後ろをゆっくり走るバスが見えました。
それは、ダルビッシュ選手、タティス選手、マチャド選手などを乗せたパドレスの選手バスでした。白バイの数には驚かされました。確認できるだけで、先頭に5台、後方に4台。そしてバスの左側にも数台はついているはず。合わせて10台以上の白バイが護衛しているのです。選手たちを一刻も早く安全に球場へ送り込むべく、警察車両がバスを先導し、一時停止ラインも無視して通り過ぎていきました。
この光景を目の当たりにし、大谷選手も心待ちにした「ポストシーズンが始まったんだ!」というワクワク感が一気に高まりました。【カメラマン・菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンの観たい!撮りたい!伝えたい!」)