24年シーズンもいよいよ終盤、ヒリヒリする展開に突入したドジャース大谷翔平。彼の今まで見たことも無いシーンや表情、舞台裏を、8月後半に再渡米したカンビンことニッカンスポーツ・カメラマン菅敏(すが・さとし)が選りすぐりの写真とともに語ります。
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10月16日、メッツの本拠地で行われたリーグ優勝シリーズ第3戦。満員のシティフィールドはメッツファンで溢れ、大谷選手が打席に立つと、すぐにブーイングの嵐が起こりました。そんな中、大谷は3回に四球で出塁し、続くムーキー・ベッツの四球で二塁へ進塁します。メッツファンが大きくため息をつく中、大谷をこっそりグータッチで迎えたのは、21年にエンゼルスで同僚だったメッツのホセ・イグレシアス選手でした。2人はその後、目を合わせることなく、あくまで試合に集中して進行しました。
翌日の17日、大谷がムーキー・ベッツの安打で再び二塁に進塁した際、今度は背後からホセ・イグレシアスにぶつかられます。まるで口論しているように見えますが、実際にはじゃれ合っているだけ。塁審も笑顔でその様子を見守っていました。「退場だ!」とでも冗談を言っているかのような、微笑ましい光景です。
リーグ優勝がかかった緊迫したシリーズの中で、こうした心温まる場面が見られるのは、とてもほっこりとした瞬間でした。【カメラマン・菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンのWEEKLY SHO!Time!!」)
- 10月16日、メッツ本拠地でのリーグ優勝シリーズ第3戦 3回表ドジャース無死一塁、ムーキー・ベッツの四球で二塁に進塁する大谷は、イグレシアス(右)とこっそりグータッチ。その後は目を合わせず(撮影・菅敏)
- 10月16日、メッツ本拠地でのリーグ優勝シリーズ第3戦 3回表ドジャース無死一塁、ムーキー・ベッツの四球で二塁に進塁する大谷は、イグレシアス(右)とこっそりグータッチ。その後は目を合わせず(撮影・菅敏)