【広島】ドラ2佐藤柳之介から目が離せない!ただ1人帽子かぶり練習した理由の裏には高い意識が
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
広島の恒例行事となった合同自主トレが15日、広島・廿日市市内の大野練習場で始まった。
16日からは広島市内のマツダスタジアムと大野練習場の2カ所に分かれて合同自主トレが続いていく。初日から大道ら3投手がブルペン入りするなど、春季キャンプへ向けた強度も上がっている。
6日に大野練習場に隣接する大野寮に入寮し、7日から新人合同自主トレを始めている新人8選手の調整も着実に進んでいる。その中で初日から存在感を示していたのが、ドラフト2位の佐藤柳之介投手(22=富士大)だ。
始動となった7日には、報道陣に肩関節の柔らかさを披露した。水泳を習っていたこともあり肩関節が柔らかかった。小学6年時、日本ハム時代の大谷(ドジャース)が両手こぶしを腰に当てて両肘を前に出すストレッチの映像に、母に促されて実践してみたところ自分もできたという。「部屋でもやりますし、練習前や試合前にも、人一倍時間をかけている」。大学1年時に左肩を痛め、さらに肩周りのストレッチや柔軟性の必要性を痛感。可動域が広く、しなやかな左腕の振りを生み出している。
2日目には8選手の中でただ1人、帽子をかぶって練習を行った。キャッチボールだけでなく、ノックのときも帽子をかぶっていた。新生活が始まったばかりの広島で髪を切る店が分からないだけが理由ではない。「視界が限られているので、ミットに集中できる。帽子をお願いした。投げるときも帽子をかぶりますし、日頃から習慣付けていた方が試合のときもしっかり投げられるのかなと」。高い意識で調整を続け、すでにブルペンでは捕手を立たせて投球練習を行った。「まずはけがをしない体づくりをやっていきたい。1年目から1軍のマウンドに上がれるように。チームの勝利に貢献できるように頑張りたい」。15日に顔を合わせた常広やアドゥワ、斎藤らと開幕ローテを争う新人左腕に今後も目が離せそうにない。【広島担当=前原淳】