【箱根全国化のリアル〈4〉】「関東を1個食いたい」激戦の関西予選、視線は秋以降へ

「チャレンジ~箱根全国化のリアル~」。第4回は、全日本大学駅伝(11月5日)関西地区予選を詳報する。6月11日にヤンマーフィールド長居で行われたレースは、秋の駅伝日程にも大きな影響を及ぼす大事な一戦。歓喜と落胆が交錯した、長い1日を追った。

陸上

〈全日本大学駅伝関西地区予選@ヤンマーフィールド長居〉

大阪・ヤンマーフィールド長居で行われた全日本大学駅伝の関西地区予選会

大阪・ヤンマーフィールド長居で行われた全日本大学駅伝の関西地区予選会

大阪経済大、立命館大、関大、関学大4校が全日本大学駅伝切符

その瞬間、皆が電光掲示板を凝視した。

鮮やかな歓声が夜9時の空の一部を占拠する。

各校に振り分けられた数字は、たちまちランナーに色とりどりの感情を分け与えた。

6月11日の大阪・ヤンマーフィールド長居。

全日本大学駅伝(全日本)関西地区予選会は、熱い応援とともに激しい盛り上がりを見せていた。

全日本は駅伝日本一が決まる大会。出場可否は秋のレース日程を左右するため、その渦中に開催される箱根予選会にも影響を及ぼす。

今年の関西学連出場枠は「4」。前回の「3」と比べると増えてはいるが、実力が拮抗(きっこう)する関西の各大学にとっては、まだまだ本戦出場を確信できる数字ではなかった。

予選会は1万メートルの記録で争われる。各校12人が出場でき、そのうち上位10人の合計タイムによって順位が決定。今年も、4組に分かれて約140人が出走した。

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スポーツ

竹本穂乃加Honoka Takemoto

Osaka

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。