【バレー新時代〈5〉】ジェイテクト関田誠大 パリ五輪司令塔が国内残留決断したワケ

世界最高峰を目指す新国内トップリーグ「大同生命SVリーグ」。昨季8位にとどまったジェイテクトSTINGS愛知が、新リーグで旋風を起こしています。4季ぶりの頂点を狙うチームの司令塔を担うのは、今夏のパリオリンピック(五輪)で正セッターを務めた関田誠大(31)。新外国人選手が加わってコンビに課題を感じつつも、使命感をにじませています。

バレーボール

サントリーに勝利し、喜ぶ愛知の選手

サントリーに勝利し、喜ぶ愛知の選手

昨季王者にリベンジ

日本最古の正史ともされる「日本書紀」の中で、日本建国の地と記されている奈良・橿原。その由緒正しい土地に創設されたジェイテクトアリーナ奈良は、黄色に染まっていた。

2024年11月24日、気温12度と冷える日曜日の午後。得点を重ねるたびに、黄色い声援が上がる。集まった1793人の観客は、2位愛知と3位サントリーの激しい打ち合いにくぎ付けになっていた。

24時間前。チームはこの場所で肩を落としていた。第1セット(S)、第2Sで各23得点を挙げるもあと1歩のところでセットを落とした。後がない第3Sでは1点差を追われる終盤を乗り切って奪取するも、第4Sを落として1-3で敗戦した。

昨季王者を前に苦しんだが、この日はそのフラストレーションを晴らすかのように、同じ展開で仕返しに成功した。

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スポーツ

竹本穂乃加Honoka Takemoto

Osaka

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。