<全国高校バスケット選抜優勝大会:延岡学園88-55尽誠学園>◇男子決勝◇29日◇東京体育館

 尽誠学園(香川)の初優勝の夢は来年以降に持ち越された。高校総体、国体との3冠を目指した強豪延岡学園(宮崎)に33点差をつけられ、夢破れた。07~10年準V福岡第一、06~08年など過去4度優勝の洛南(京都)を撃破し、巻き起こした「尽誠旋風」も、この日は吹かなかった。尽誠を初の決勝に押し上げた立役者、2年生の渡辺雄太が延岡学園のジョフ・バンバ(2年)にゴール下で競り負け、21得点止まり。また、主将の笠井康平(3年)も10得点と前日の22得点から半減以下では、勝負にならなかった。

 色摩(しかま)拓也監督(38)は「このチーム結成時から日本一を目指して頑張ってきた。今日もその意識確認をして試合に臨んだが、相手の実力が上だった。選手たちが最後まであきらめずウチらしいバスケを続けてくれたので、悔いはない。満足している」と敗戦にも晴れやかな表情を見せた。

 ゲームの流れを替えようと、第4Qに163センチの岸貴耶(2年)を投入、3点シュートを狙わせたが、7本中2本の決定に止まり、反撃できなかった。試合終了後、尽誠学園は円陣を組んだ。表彰式を前に同監督は「みんなよくやった。最後まで堂々として胸を張っていろ」と選手たちをたたえた。