【オリックス】サイドで再出発の育成・村西良太「1軍で活躍できると思われないと、戻れない」
<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>
今オフ育成契約を結んだオリックス村西良太投手(27)が、復活へ好調なスタートを切っている。
「チャンスがあるかもしれない」とサイドスローに再転向。背番号122から、昨季まで投手コーチだった岸田護監督(43)率いる1軍へ舞い戻る決意を明かした。
1月25日、大阪・舞洲の球団施設で今年7度目のブルペンに入り、変化球を交え26球を投じた。今年初ブルペンは1月上旬で、来たるアピールの日に備え、状態を整えている。
津名(兵庫)、近大を経て19年2位で入団。淡路市の母校の外壁には自身の名が記された横断幕が飾られている地元の星だ。中継ぎが主戦場で、リーグ3連覇の21年から23年は日本シリーズのメンバー入りこそ逃したが、新人年から1軍登板なしのシーズンはゼロ。キャリアハイは22年の22試合、24回1/3だ。
だが、23年から成績は下降線。同年はウエスタン・リーグでは99回、規定投球回到達3投手で防御率トップの1・73を記録したものの、1軍では7試合の登板で防御率6・17。24年は6月末に1イニング投げただけ。ソロ本塁打を浴び2四球。防御率9・00に終わった。
昨年10月3日に戦力外通告を受け、11月に育成契約を結んだ。自主トレは三重県内で1月中旬まで、同じサイド右腕の西武平井克典投手(33)を筆頭に水上由伸投手(26)、甲斐野央投手(28)と行った。帰阪した現在は「とりあえず(背番号を)2ケタに戻すこと。『1軍で活躍できる』と思われないと、戻れないと思う。それぐらいの力をつけて」と心境を明かす。
入団時はサイド、23年にアンダースローへ転向し、昨年9月にサイドへ再転向。「数は少ないので。オーバーハンドが多い中、球筋も違いますし打ちにくいところはあると思う。スライダーの軌道も違うし。それで抑えられたら」。自身の武器も再確認した。
新指揮官が就任し、チームは転換期を迎える。同じ育成サイド右腕・小野泰己投手(30)はキャンプA組スタート。B組メンバー村西は、背水の陣で向かう宮崎で巻き返しを狙う。【遊軍=中島麗】