トライアスロンの藍ちゃんが、父から贈られた着物姿でリオデジャネイロ五輪のメダル獲得を誓った。上田藍(33=ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター)が18日、加藤友里恵(29)とともに千葉市内で行われた所属チームの壮行会に出席した。この日のために手描き友禅職人の父守男さん(66)が描いた着物をお披露目した。
青と白を基調とした着物は会場になる「コパカバーナ」がテーマ。「リオの海と空、そして雲を描きました」と守男さんがデザインを説明、5色の帯は五輪を意識したという。京都から駆けつけてくれた両親と並んだ上田は「うれしい。この海を思い切り泳いできます」と話して「藍ちゃんスマイル」をはじけさせた。
五輪前最後の実戦となった世界選手権シリーズ第7戦(独ハンブルク)で7位となり、この日朝帰国。強豪が争う同シリーズでの5戦連続入賞で、世界ランクは4位まで上昇した。スイムのフォーム改造が成功し、バイクに力を残せることが好成績につながった。「金メダルの夢と、現実が近づいてきた」と上田。五輪前に初めて臨んだ壮行会での声援と、北京、ロンドンに続く3着目の友禅が、メダル候補を表彰台に導く。【荻島弘一】