全日本実業団対抗女子駅伝は14日、宮城県松島町中央公民館前~仙台市陸上競技場の6区間、42・195キロで行われる。連覇を狙うデンソー、選手層の厚いユニバーサルエンターテインメント、西日本大会を制した九電工、2012年ロンドン五輪マラソン代表の木崎良子(29)ら有力選手がそろうダイハツが優勝争いの中心となりそうだ。【1区】前半でリードして主導権を握りたいのがヤマダ電機、デンソー、九電工あたり。区間賞候補は、昨年区間新で走ったヤマダ電機の森唯我(26)だ。これに九電工の宮崎悠香(22)、デンソーの光延友希(22)、天満屋の翁田あかり(20)らが食い下がる展開が予想される。坂井田歩(29)が昨年のように区間賞争いをすると、ダイハツは展開が楽になる。【2区】この区間でトップに浮上する可能性があるのは2年連続で2区の区間賞を獲得している小泉直子(22)を擁するのデンソーあたりか。アジア大会5000メートル代表の尾西美咲(29)の積水化学、筒井咲帆(18)のヤマダ電機、陣内綾子(27)の九電工がこれに続く。【3区】スピード派のエースが集うのがこの区間。高島由香(26)のデンソー、加藤岬(23)の九電工、西原加純(25)のヤマダ電機が首位争いをしそうだ。前田彩里(23)のダイハツ、田中華絵(24)の第一生命、青山瑠衣(25)のユニバーサル、重友梨佐(27)か小原怜(24)のいずれかがエントリーされそうな天満屋などがトップと何秒差で4区にタスキをつなぐかで後半戦の展開が大きく変わってきそうだ。首位争いとは別に注目されるのがワコールの福士加代子(32)。このところ調子を落としているが復調していれば、ごぼう抜きが見られそうだ。また中距離から距離を伸ばしてきた積水化学の松崎璃子(21)も福士に近い位置にいれば一緒に上がってくる力がある。【4区】外国人選手が走れるのがこの区間。カプチッチ・セリー・チェピエゴ(29)の九電工、フェリスタ・ワンジュグ(24)のユニバーサルが、外国人パワーでトップに立つ可能性がある。【5区】この区間は総合力で勝負するチームが上がってくる。昨年の世界陸上マラソン4位の木崎良子(29)にトップから小差でタスキが渡れば、ダイハツが大きくリードを奪って逃げ切る可能性もある。連覇を狙うデンソーは水口侑子(29)が、2年ぶりの優勝を狙うユニバーサルエンターテインメントは那須川瑞穂(35)が、初優勝を狙うヤマダ電機は竹地志帆(24)が、西日本大会優勝の九電工は黒木沙也花(26)がこの区間を走る予定で激戦が予想される。第一生命も11月の横浜国際女子マラソンで優勝した田中智美(26)でトップに迫りたい。また重友が連続区間賞を取った11~12年の走りができれば、天満屋もダイハツに対抗できる。【6区】いよいよ最終区間。この区間にトップレベルの選手を残せるチームは多くない。5区までに差がつかない展開でアンカー決戦になった場合は、復調を条件に石橋麻衣(25)のデンソー有利の展開になる。昨年中村萌乃(24)が区間賞を取ったユニバーサルエンターテインメントも、この区間でも攻められる選手層の厚さがある。