山県亮太(21=慶大)と桐生祥秀(17=京都・洛南高3年)は9秒台で走れる-。米国代表チームのカーティス・フライ短距離・ハードルコーチ(61)が太鼓判を押した。92年バルセロナ五輪男子100メートル銀デニス・ミッチェルらを育ててきた本場の指導者が、2人の可能性を語った。
山県について「反応の速さは恐ろしいほどだ。足の回転が飛び抜けている。それを効率よく推進力に変えられれば。ナイン・エイト・スプリンター(9秒8台で走る短距離走者)になれる可能性がある」。接地の技術を磨けば、大きくタイムが伸びると予想した。
一方の桐生については「あのハイスクールボーイは70~75メートルまでなら世界でトップクラス。加速局面から最高速に上がるまではいい。ただ短い距離はいいが、最後に落ちる。スピード持久力をつければ、まだ伸びる」。こちらも10秒01からの短縮が可能とした。
「黄色人種も1人が10秒を切れば、どっと続く選手が出てくる」とも語った。黒人、白人に続いて、黄色人種の9秒台突入も、時間の問題と予想していた。