連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜午前8時)が11日に放送初回を迎える。106作目の朝ドラ作品で、タイトルの「ちむどんどん」は、心がワクワクするという意味。沖縄から東京へと料理人の夢を追う比嘉暢子(黒島結菜)と、その家族の絆を描く。沖縄が舞台の朝ドラは3作目。舞台地回数マップ(NHKのHP参考、日刊スポーツ調べ)で振り返る。
■連続テレビ小説は1961年に放送開始し、今作で106作目。22年後期「舞い上がれ!」まで入れると、舞台地は合計218に及ぶ。北沢彪主演「娘と私」の東京から始まり、80作目の「つばさ(09年後期)」で47都道府県一巡を達成。最後の舞台地は埼玉だった。
■沖縄は今作で3回目。「ちゅらさん(01年前期)」は小浜島、「純と愛(12年後期)」は宮古島、今作は本島北部のやんばる地域が舞台。今作のヒロインを演じる黒島結菜は糸満市出身、「ちゅらさん」の国仲涼子は那覇市出身。
■最多は東京の54回。2位は大阪の34回。大阪制作が始まり年度2作になったのが、75年後期「おはようさん」から。地方から上京する展開が多いため、東京と大阪は自然と回数が増える。東京・大阪以外は、石川と神奈川が舞台の「まれ(15年前期)」までさかのぼる。
■3位は京都の13回。京都のみが舞台の「京、ふたり(90年後期)」は、山本陽子と畠田理恵のダブルヒロイン。朝ドラ初のオープンセットとして中心地に作られた漬物店には多くの観光客が訪れた。ヒロイン3世代を描いた前作「カムカムエヴリバディ」も、岡山編・大阪編を経て最後は京都編だった。
■4位は北海道の8回。十勝が舞台の「なつぞら(19年後期)」は100作目の記念作品だ。記念といえば、NHKテレビ放送開始30周年で1年間放送された「おしん(83年)」。平均50.6%、最高62.9%のテレビドラマ史上最高視聴率を持ち、山形・東京・佐賀・三重の4カ所が舞台だった。
■冒頭で紹介した、最後の舞台地埼玉。当時、制作統括は舞台地の理由を「まだやったことがないというのが理由。どうせやるなら、やったことのないところで」と話していた。107作時点で回数1回は8県で、2巡目達成も見えてきた。8県には埼玉も入っており、2度目の「アンカー」も見えてきたかもしれない。