【ソフトバンク】又吉克樹が中日流トレで復活へ「後悔したくない」3日連続4度目ブルペン入り
ドラゴンズ流で復活だ! ソフトバンク又吉克樹投手(34)が宮崎キャンプ第1クールの3日、3日連続4度目のブルペン投球を行った。
今年は中日時代のような投げ込みの春をテーマに原点回帰。前方への推進力を使った躍動感ある投球フォームも復活させる。21年オフにFA加入し、25年は4年契約の最終年。投手陣最年長のサイドスロー右腕は「後悔したくない」と全身全霊をかけて開幕1軍をつかみ取る。
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午前中にブルペン投球を終えた又吉は、全メニューを消化した後、再びブルペンに向かった。キャンプ初日から3日連続で、この日は初のおかわりブルペン。「量を投げたい。さらにランニングをして疲れた状態で投げてみてどうなのか。再現性を高めていけるのか」。21年まで所属していた中日時代の練習法だった。
「ドラゴンズの時にできていて今できていないのは何かを考えた時に、投げる量と走る量だった」。又吉は中日8年間で400試合に登板。プロ1年目からは3年連続で60試合登板を果たし、所属最終年だった21年は66試合で防御率は脅威の1・28を記録した。ソフトバンク移籍後は故障もあって3年間で計103試合。鉄腕としては物足りない数字で「技術は変わっていないけど、いい感じで投げられない。どこに原因があるのかっていったら練習量」と表情を引き締めた。
投球フォームも復活させる。リリースでは傾斜を利用して前方への推進力に活用。踏み込んだ左足を蹴ってジャンプするような躍動感あるフォームに仕上げた。「傾斜の推進力、力を使って。そこに耐えられる体を作るには傾斜で球数を投げるしかない」。こちらも中日時代のフォーム。ソフトバンク移籍当初まで続けていたが、移籍1年目の22年に右足を骨折した影響でフォームを微修正していた。
ブルペンではキャッチャーミットをはめる珍トレも行った。重くて大きなグラブをはめることによって、左腕の速くなりすぎる動きを抑制する狙いがある。結果的に投球フォームにもバランスが生まれる。「なるべく毎日入るようにしようかな」と毎日ブルペンの構想も明かした。
FA移籍して今季は4年契約の最終年。現状は抑え、勝ちパターンともに椅子は埋まっている。ロングリリーフ、ワンポイントなどを目指し「備えていくしかない。今年最後だったら後悔したくないので」と覚悟を見せた。東浜と並び投手陣最年長のサイドスロー右腕。原点回帰で、投げ込みの春を送る。【只松憲】
◆ソフトバンク今季の救援陣 1イニングを任せる投手は6人が内定済み。守護神オスナ、ヘルナンデス、松本裕、藤井、杉山、尾形で昨年11月に小久保監督が明言した。残る枠については「最低でもイニングをまたげないと。その枠しかない。基本的に6枚は1イニングだけを抑えるピッチャーで確立されている」と話した。又吉らは現実的にロングリリーフやワンポイントを目指すことになる。