【イチロー大相撲〈32〉】岩友親方へ「親方ちゃんねる」メンバーからの追悼メッセージ

元幕内木村山の岩友親方が7月6日に死去した。42歳だった。

元小結若荒雄の不知火親方(40)、元幕内北太樹の小野川親方(41)、元幕内天鎧鵬の北陣親方(39)。3人の親方は、同年代の岩友親方とともに日本相撲協会のYouTube「親方ちゃんねる」を盛り上げてきた同志。

3人に話を聞いた。

大相撲

岩友守(いわとも・まもる)本名・木村守。1981年(昭和56年)7月13日生まれ、和歌山県御坊市出身。箕島高から東洋大学に進み、春日野部屋に入門。木村山のしこ名で2004年春場所初土俵。最高位は西前頭7枚目。2014年初場所限りで引退し、年寄「岩友」を襲名した。通算343勝328敗7休。182センチ、155キロ。愛称はマァマン。

2022年秋場所、国技館で販売された「親方ガチャ 親方だよ!全員集合絵馬おみくじ」。引換券が入っていた場合のみ、この「四凶」の絵馬がもらえた(現在は販売していません)。

2022年秋場所、国技館で販売された「親方ガチャ 親方だよ!全員集合絵馬おみくじ」。引換券が入っていた場合のみ、この「四凶」の絵馬がもらえた(現在は販売していません)。

「顔も似ていると言われていた」

元小結若荒雄の不知火親方

日本相撲協会のYouTubeチャンネルの企画「親方ちゃんねる」は、相撲ファンにすっかりおなじみとなった。「親方ちゃんねる」の立ち上げメンバーは、岩友、不知火、小野川、北陣の4親方。今でこそチャンネル登録者は22万人を超える。

「YouTubeは、一番最初に岩友親方に『手伝って』と言ったら、やってくれたんですよ。親方ちゃんねるは、一番最初の動画がまだ残っていると思います。国技館の売店で『カメラで撮ってくれん?』と言って、一緒に携帯のカメラで撮りました。その後、(JR両国駅近くの)広小路のところでも撮って、2人じゃアレだしねということで、小野川親方と天鎧鵬(北陣親方)にも入ってもらったんです。当時は登録者が5000人くらいしかいなくて、一生懸命でしたね」

一部の親方によって手作りでスタートした企画だが、今や多くの親方衆が出演する人気企画になった。

日本相撲協会の所属部署では、ともに地方場所担当に配属されていた。岩友親方は名古屋場所、不知火親方は九州場所の担当でもある。

「地方場所(担当)に入ったのも年が同じ世代では、岩友親方が最初だったんです。『どうしたらお客さんが来てくれるんだろう』とよく話していました。(岩友親方は)どうしたらお客さんが喜んでくれるか、どうしたら大相撲が伝わるか、ということを一生懸命考えていました」

本文残り62% (1463文字/2343文字)

スポーツ

佐々木一郎Ichiro Sasaki

Chiba

1996年入社。2023年11月から、日刊スポーツ・プレミアムの3代目編集長。これまでオリンピック、サッカー、大相撲などの取材を担当してきました。 X(旧ツイッター)のアカウント@ichiro_SUMOで、大相撲情報を発信中。著書に「稽古場物語」「関取になれなかった男たち」(いずれもベースボール・マガジン社)があります。