阪神には2001年度生まれの選手が多く在籍している。今月は高知・安芸での秋季キャンプなど阪神を取材することが多かった新人記者の私にとっては同学年となる選手たちだ。
現在は昨年ドラフト1位の下村や、19年ドラフトで高卒入団した井上、及川、西純ら10人が在籍。今季限りで戦力外となり、育成選手としてオリックスに移籍した遠藤も同学年だった。今年のドラフト会議でも5位の日本海L・富山の佐野、育成1位の四国IL・徳島の工藤、育成4位の日本海L・石川の川崎と、2001年度生まれから3選手が指名され、来季は13人になる見込みだ。
同級生で食事会なども行っており、野球の話はもちろん、たわいもない話などでも盛り上がっている。「仲は深まっている」と語るのは今季プロ2年目の富田蓮投手(23)だ。昨年までも1軍に出場する選手は多かったが、レギュラーをつかむ野手や、先発ローテや勝ちパターンに入る投手は少なかった。
今年の初めには決起集会を実施。「僕らの年代が多い。阪神を引っ張ることは意識しながらやろうというのは言っていた」。富田自身は今季33試合に登板し、防御率0・76と飛躍した。「僕らの世代はすごいなと言ってもらいたい。そこは強い気持ちを持っている」。チームを背負う世代になることを目指している。
3人のドラフト指名選手については「仲良くもですけど、いい意味で切磋琢磨(せっさたくま)してやっていけるライバルになると思う。いい関係を築きたい」と同学年の競争相手の入団を心待ちにした。
他球団ではロッテ佐々木や、オリックス宮城がエースとして活躍。佐々木はメジャーリーグに挑戦する。野手だがオリックス紅林はプレミア12でも活躍した。「ジャパンに選ばれるような選手たちもたくさんいるので、その中に割って入れるようにやっていきたい。そういった力を持っている選手もたくさんいると思うので、この冬は大事になってくる」と刺激を受けている。
「(人数が)増えていく中で、戦力にならないといけないと思うので、みんなでやっていこうという話はよくしています」
私も記者としてまだ1年目でいろいろな経験をしている最中だが、甘えてはいられない。来季の活躍を目指し、鳴尾浜などで寒い中でも練習や体作りなどに励み続ける同学年選手たちとともに、今オフで私も大きく成長したい。【阪神担当=塚本光】