藤川阪神に新たな戦力が加わった。やってきたのはグラウンドではなく、藤川家。年明けに“加入”を明かした藤川球児監督(44)は思わず笑顔になった。

「新しく家族も増えたので。新人のワンちゃんが入ったので」

昨年12月25日に仲間入りしたのは、ゴールデンレトリバーの「サンくん」だ。「太陽のような明るさと、クリスマスに来たのでサンタのサンを取って」。一昨年、現役時代から長年癒やしとなってくれた愛犬がこの世を去った。これまでもフレンチブルドッグがいたが、新たな家族が加わりにぎやかになったようだ。「もう1匹のフレンチはベテラン。ベテランで白髪が出てきたので、弟子をと思って。新しく弟子を迎えたので、楽しみですね」。

指揮官に就任し初めて迎える1年が始まった。長いシーズンでチームを率いる大変さは言うまでもない。「憩いの場を少しでも。僕がまた自宅を外す機会も増えるので。また1つ癒やしてもらえるだろうな、と思います」。これまで、監督という仕事をしている間は「私」を持たないと話してきた藤川監督。グラウンドで仕事に専念できるのも、温かい家が待つからだ。ふわふわの「サンくん」の存在は、「私」に戻った指揮官を癒やす欠かせぬ存在になりそうだ。

阪神はネルソン、デュプランティエの投手2人、野手のヘルナンデス、さらにドミニカ共和国でのトライアウトから加入した育成のコンスエグラと、新たに助っ人4人が加入。球団史上最多の9人体制となり、もちろんグラウンド内の補強もばっちりだ。愛犬の癒やしの力も借りながら、藤川監督は力強く戦いに挑む。【阪神担当=磯綾乃】

日刊スポーツ新聞西日本大阪本社を訪れた阪神藤川監督(撮影・藤尾明華)
日刊スポーツ新聞西日本大阪本社を訪れた阪神藤川監督(撮影・藤尾明華)