高知で2戦を争う全日本新人王争覇戦。出場資格は過去に出場経験のない初免許取得後5年以内の騎手でチャンスは1度しかない。ヤングジョッキーズシリーズとは趣の違う舞台。南関東から4人が選出された今年は来週21日に行われる。
20年4月にデビューした大井の田中洸多騎手(22=荒井)はオファーのあった過去2年が大井と重なり、地元の騎乗を優先。今年は重ならず、ラストチャンスでの出場になったという。これまで岩手や笠松で期間限定騎乗。地元に専念した過去2年は一昨年5勝、昨年3勝と伸び悩んだが、昨年の暮れは調教中に右肩を負傷して休養。今開催から復帰した今年は早くも2勝と好発進を決めた。「あと3カ月で減量が取れるので今年は気合を入れてやっています。休んでいた期間は自分を見つめ直す機会にもなりました」。4月に減量騎手を卒業。勝負の年だ。
心がけているのは「馬のことを考えて、レースの前も後もしっかりと研究しています」。おそらく高知での騎乗馬は2戦とも初騎乗だろうが「テン乗りだと研究している方が明らかにうまく乗れるので。優勝を目指して頑張ります」と自信をのぞかせた。【牛山基康】