【田宮裕涼】初対面から1年、堂々と首位打者を疾走「どうしても話を」と初めて1軍に

田村藤夫氏(64)の「プレミアムリポート」は、今季開幕から大ブレークした日本ハムの高卒6年目・田宮裕涼(ゆあ)捕手(23=成田)です。

田村氏と同じドラフト6位、高卒捕手とあって昨シーズンから注目してきました。強肩でバッティングも良く、さらに俊足です。俊足捕手という新しいスタイルを備えた若い左打者に、田村氏は大きな可能性を見いだしてきました。

昨年までは野手と捕手を兼ねて試合出場のチャンスをうかがってきましたが、今年は捕手1本として、ここまで抜群の成績を収めています。

好調な田宮捕手がどんなことを考えながら今季を戦っているのか、田村氏との会話から本音が感じられます。

プロ野球

◆田宮裕涼(たみや・ゆあ)2000年(平12)6月13日、千葉・山武市生まれ。成田から18年ドラフト6位で日本ハム入り。20年9月27日オリックス戦(京セラドーム大阪)でプロ初出場、初安打。23年9月25日楽天戦(エスコンフィールド)でプロ初本塁打、初打点をマーク。23年までは通算31試合出場、打率2割2分8厘、2本塁打、9打点。今季は初の開幕スタメンをつかみ、5月29日に規定打席に再到達した時点で3割3分3厘でリーグ2位となった。175センチ、79キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸700万円。


◆田村藤夫(たむら・ふじお)1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受けたが、日本ハムに残留。96年オフには、ダイエー(現ソフトバンク)王監督から直接電話を受け、移籍を決断した。07年からは、中日の落合監督に請われ入閣。捕手としてONと落合氏から高く評価されたが、本人は「自分から人に話すことではない」とのスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。@tamu2272

4月29日、3回表オリックス2死一塁、盗塁を阻止して笑顔

4月29日、3回表オリックス2死一塁、盗塁を阻止して笑顔

「はい」「えっ、はい」「いえ」「はい」「いえ」「いえ」「いえ」「はい」

田村氏 お疲れさま。

田宮 お疲れさまです。

田村氏 去年インタビューした時には、今後の目標として1年通して1軍にいたいと言ってたと思うけど、それは覚えてる?

田宮 はい、覚えてします。

田村氏 それを踏まえて、今の状況を自分ではどう感じている? どうよ?

田宮 えっ、はい。

田村氏 想像できた?

田宮 いえ、想像できていませんでした。ここまで試合に出られるとは思っていませんでした。

田村氏 37試合中、32試合に出場でしょ?(5月17日終了時点)

田宮 はい。

田村氏 もう、レギュラーでしょ?

田宮 いえ、まだまだです。

田村氏 いやあ、レギュラーでしょう~!

田宮 いえ、まだっす!

田村氏 先発が山崎君の時だけでしょ、出ていないのは。それ以外は全部先発マスクでしょ?

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1959年(昭34)10月24日、千葉・習志野出身。
関東第一から77年のドラフト6位で日本ハム入団。93年に初のベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞。
93年オフ、巨人長嶋監督からFA移籍でのラブコールを受け(日本ハムに残留)、96年オフには、当時の王監督(現会長)から直接電話でダイエー(現ソフトバンク)移籍を決断。07年から中日落合監督に請われて入閣した。
ONと落合氏から高く評価された捕手だが、田村氏はそうした経緯について「自分から人に話すことではない」というスタンスをかたくなに守る。42年間のプロ野球生活を経て解説者に。プロ通算1552試合出場、1123安打、110本塁打。