【札幌レター〈73〉】タフな個性派アマドゥ・バカヨコ シオラレオネ出身、190cmのFW

スコットランド1部ダンディーから北海道コンサドーレ札幌に完全移籍でシエラレオネ代表FWアマドゥ・バカヨコ(28)が加入した。Jリーグ初のシエラレオネ国籍の選手。母国では内戦を経験し、幼少期から欧州で過ごしたが、シエラレオネ愛があり、「日本人にも興味を持ってもらいたい」と願い、新天地での活躍を誓う。

サッカー

◆アマドゥ・バカヨコ(AMADOU BAKAYOKO) 1996年1月1日、シエラレオネ・ケネマ生まれ。イングランド・ウォルソールの下部組織から2013年にトップチーム昇格。同コベントリー、ボルトン、フォレストグリーンに所属し、昨季はスコットランド1部ダンディーに期限付き移籍して37試合6得点。2022年シエラレオネ代表に選出され、国際Aマッチ12試合3得点。190センチ、80キロ。背番号は20。家族は妻と2男。

「日本の文化にも慣れる自信がある」

バカヨコが生まれたのは西アフリカに位置するシエラレオネ。人口は約814万人で、出身地のケネマはダイヤモンド鉱業などが盛んな町だ。1996年は内戦真っただ中だった。

「私はシエラレオネで生まれて、内戦によって家族で隣の国のギニアに逃げた。それから8歳の時にオランダに行き、10歳の時にイギリスに。

大変な経験だったけど、シエラレオネは今、それを乗り越えて素晴らしい国になっている。小さい時からいろんな国に住んで、いろんな文化の経験があるので、日本の文化にも慣れる自信がある。私は7人きょうだいの5番目。姉2人、兄2人、弟2人がいる。6歳の時にサッカーを始めて、家族全員がサポートしてくれて、いつも試合や練習に連れて行ってくれたから、家族のおかげで今がある」

札幌に加入したアマドゥ・バカヨコ(中央)(撮影・保坂果那)

札幌に加入したアマドゥ・バカヨコ(中央)(撮影・保坂果那)

オランダ時代はオランダ1部フローニンゲンの練習に参加していた。8歳の時に元オランダ代表FWアリエン・ロッベン氏と一緒に撮影した写真は今も大切にしている。「子どものころからロッベンのプレーが好きだった」と懐かしむ。

記事後半に、ロッベンと撮影した写真があります。

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スポーツ

保坂果那Kana Hosaka

Hokkaido

北海道札幌市生まれ。2013年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、2016年11月からプロ野球日本ハム担当。
2017年12月から北海道コンサドーレ札幌担当。冬季スポーツの担当も務め、2022年北京五輪ではノルディックスキー・ジャンプや複合を取材。