お笑いコンビ「ウッチャンナンチャン」の南原清隆(59)が狂言のとりこになっている。

出演する番組の企画で狂言に挑んだのがきっかけだったが、2006年からコントと狂言を融合した「現代狂言」に取り組み、毎年のように狂言の公演を行っている。2月7日には落語家春風亭小朝(69)とタッグを組んで「小朝とナンチャンの銀座で古典芸能を楽しむ会」(東京・銀座の観世能楽堂)に出演し、狂言師の野村万蔵とともに「魚説法」を上演する。

先日の会見で小朝は「控室でナンチャンは狂言の魅力、難しさを1時間以上も話してくれた。この人は本気だと痛感しました。甘く見ている方もいらっしゃるかもしれませんが、大間違いだと思います」と、南原の狂言愛を明かした。南原も「『魚説法』はリズムよくやりたいので、(出演する)『ヒルナンデス』の前に車の中で練習しています」と意欲をみせていました。

そして、会見では小朝が南原のNHK大河ドラマ出演を後押しする場面がありました。南原は「七衛門の首」「隠密奉行」などの時代劇に出演し、05年の大河ドラマ「義経」では義経に従う伊勢三郎役で出演していますが、狂言に本格的に取り組むようになってから、時代劇出演はありません。過去に「篤姫」「軍師官兵衛」「麒麟がくる」と3本の大河ドラマ出演経験がある小朝は「ナンチャンは大河ドラマで出たがっています。よろしくお願いします」と話し、南原も「出たいです」と前向きでした。さらに南原は「小朝さんは最近、茶の湯にこっています。千利休で大河ドラマ出演を狙っています」と明かしました。

千利休といえば、わび茶の完成者として知られ、茶聖ともいわれる茶人ですが、豊臣秀吉とも深い関係がありました。来年の大河ドラマは秀吉の弟秀長を主人公に、仲野太賀が主演する「豊臣兄弟!」に決まっています。兄弟の立身出世から天下統一まで描かれる予定とあれば、千利休が登場する可能性も高いでしょう。小朝と南原の大河ドラマでの「共演」があるかもしれません。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)