こんにちは。先週のジャパンカップはご覧になりましたか? 1番人気のドウデュースが人馬一体の勝利を飾り、日本だけでなく世界中のホースマンにその強さを見せつけました。去年のイクイノックスも世界に強烈な印象を与え、世界一のレースに選出されましたが、今年のレースも去年に匹敵するほどのインパクトのあるレースだったのではないかと感じました。
レース前、個人的にはジャスティンパレス、シンエンペラー、ドゥレッツァ、スターズオンアースの4頭の中のどの馬かが観客を驚かせるような逃げの展開を作ると思っていましたが、結果としてはシンエンペラーが逃げて、途中からドゥレッツァが入れ替わって先頭に立つ展開となりました。
ここまで遅いペースとなったのは、ワールドクラスのジョッキーばかりが集まっていたことでけん制し過ぎた事が原因だったのだと思います。その中で、武豊騎手だけは戦法を変えず道中しっかり脚をためる事に徹していて、日本のレジェンドたるゆえんを感じました。最後の末脚は皆様の記憶にも強く残ったのではないでしょうか。
この後ドウデュースは、引退レースの有馬記念に向かいますが、今回のレースがスローの展開だったこともあり体力の消耗も少なく済んだと思うので、秋の古馬3冠に確実に近づいていると感じます。内国産馬のドウデュースは秋の古馬3冠を達成すれば賞金とは別に2億円の褒賞金も与えられるとあって、期待は膨らむばかりです。今から年末の有馬記念が楽しみで仕方ありません。
今年のジャパンCの結果から、来年の日本の古馬戦線は混戦模様の様相になる予感と、また日本馬が海外でも大活躍するような予感がします。来年の日本競馬も世界に注目される事は間違いありません。
最後に、オーギュストロダンの引退式が日本で行われたことは感動的でしたし、そうそうたる関係者が集合している姿にファンの皆様も感激したのではないでしょうか。個人的には、エイダン・オブライエン師が馬に乗ってくれなかった事が少し残念でした(笑い)。
今年のジャパンCはレースもさることながらイベントもめじろ押しで、お祭りのように盛り上がりました。このような開催が来年以降も続いて欲しいですし、また来年も海外の大物馬が引退レースとしてジャパンCを選んでくれたらいいなと思います。
(レースホースコーディネーター)