大阪発トリオ「cacao」バラバラに見えて絶妙バランスのコント師 全国へ羽ばたく!

2024年10月のキングオブコント決勝で大阪発の3人組、cacao(カカオ)は鮮烈な印象を残しました。

室内で野球の練習をするという意表を突く展開と、3人の素早い動きと見事にシンクロした音響効果。メンバーの高橋(27)浦田スターク(26)たっぺい(28)が話題沸騰のネタを振り返りました。

お笑い

◆cacao(カカオ)NSC(吉本総合芸能学院)41期の3人で2020年(令2)2月に結成。キングオブコント決勝に今年、初進出した。12月6日、大阪・よしもと漫才劇場で「cacao単独ライブ conte good!」を行う(配信あり)

高橋(たかはし)1996年(平8)11月26日生まれ、大阪市出身。趣味はゲーム、腹減り。身長173.5センチ。

浦田(うらた)スターク1998年10月24日生まれ、大阪府摂津市出身。趣味はお笑い。身長174.5センチ。

たっぺい1996年8月11日生まれ、大阪府出身。趣味はすみッコぐらし。身長173センチ。

キングオブコント決勝で強烈な印象を残したcacao。左から高橋、浦田スターク、たっぺい(撮影・三宅敏)

キングオブコント決勝で強烈な印象を残したcacao。左から高橋、浦田スターク、たっぺい(撮影・三宅敏)

動きにシンクロする音響

10月12日、キングオブコント決勝が行われた。cacaoは昨年まで準々決勝が最高で、今回が初の決勝進出。部員不足でグラウンドを使えない野球部が室内で練習するコント「部屋練」を演じ、話題を呼んだ。

室内の設定なので、投手と捕手の間は2メートルほど。実際のボールは使わないが、リアルな投球フォームとバッティング&キャッチング。そこに迫真のSE(音響効果)をからめて、テンポあるコントとなった。ビュッ!(投げる)、カキン!(バットで打つ)、バシッ!(グラブでキャッチ)という効果音と、テキパキとした3人のアクション(演技)は爆笑を呼んだ。

たっぺいあのネタが生まれたのは、今年の4月ごろでした。「近い距離でキャッチボールしてみたら、おもしろいんじゃないか?」というヒラメキが始まりでした。

3人のうち野球経験者は、浦田のみ。大阪・茨木高校の野球部ではセカンド、ショートとしてプレーしていた。

浦田野球の経験が直接ネタに生かされた、とは思いません。実際の野球と「部屋練」とは違い過ぎますから。ただ、ユニホームの着こなし方なんかでは役に立ったかもしれません。

ナイツも絶賛

4月に誕生したネタはその後、舞台で演じることで磨きを掛け、少しずつ完成度を増していく。

たっぺい動きと音響がずれてしまえば台無しですから。もちろん、生の舞台では失敗することもありました。しっかり合わせるのが難しいので、最初は投球やバッティングの回数を少なめにしていました。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。