吉本新喜劇総選挙V3アキ 東映スタントマン→水玉れっぷう隊→新喜劇の〝顔〟

吉本新喜劇の座長アキ(55)は、新喜劇総選挙で22年から24年にかけてV3を飾った。間寛平GM(ゼネラルマネジャー)に「もう殿堂入りさせてください」と願ったが、あっさり一蹴された。3月には時代劇「時が来た」(大阪・近鉄アート館)公演を控え、意欲満々。それまでも通常の新喜劇出演がびっしり入っており、フル回転する。

お笑い

◆アキ1969年(昭44)8月22日、大阪府岸和田市出身。東映京都撮影所でスタントマンを務めた後、92年(平4)にケンと水玉れっぷう隊を結成。心斎橋筋2丁目劇場などで活動する。01年、東京に拠点を移し、ルミネで新喜劇に出演。14年、大阪に移り、新喜劇の座員に。23年5月に座長就任。趣味は野球、空手、ダンスなど。身長174センチ。

1月17日の「Joy!Joy!エンタメ新喜劇」(なんばグランド花月=NGK)、21~27日はよしもと祗園花月。2月4~10日はNGKに出演。2月後半は吉本新喜劇65周年記念ツアーで宮城、秋田、青森、福島など巡演。

3月には時代劇の芝居公演を打つ吉本新喜劇のアキ(撮影・三宅敏)

3月には時代劇の芝居公演を打つ吉本新喜劇のアキ(撮影・三宅敏)

3月に時代劇

吉本新喜劇アキプロジェクト公演「時が来た」は3月14~16日、大阪・近鉄アート館で開催される。共演は水玉れっぷう隊ケン、西川忠志、ドヰタイジ(STAR☆JACKS)ら。

幕末の土佐藩を舞台に、時代の波にのまれる武士たちの姿が描かれる。若かりし頃、ケンとアキのコンビでアイドル的人気を集めた水玉れっぷう隊がそろう。

アキわずか5公演の芝居なんですが、内容についてはどうしようか、考えまくって迷って必死です。「笑いはナシで」と最初は想定していたんですが、いくつもの時代劇の映画を見るうち、笑いがあってもいいかも、と迷いだして。あまりガチな芝居で行くと、新喜劇ファンの方は「ん?」となるかもしれないし、やっぱりお笑いの要素も入れなきゃダメかと考え直して…。

どんな芝居に落ち着くのかは、見てのお楽しみ。アキという人物としては吉本に入る前、東映の京都撮影所でスタントマンを経験していたことが根っこにある。

東映京都でスタントマン

当時は時代劇の撮影が真っ盛り。華奢(きゃしゃ)な体形のアキはTBS系「水戸黄門」の由美かおるらのアクションシーンで代役を務めた。どんなに危険な場面の撮影でも「お前がやれ!」と言われたら断れない時代。撮影でケガをしたら心配されるどころか「バカヤロー!」とどなられることもあった。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。